飛騨地協 安全衛生研修会~⚡中尾地熱発電所見学⚡~ | 連合岐阜

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9月2日(土)安全衛生研修会を開催し、今年度は事業所視察として【中尾地熱発電所】の見学会を実施。飛騨地区構成組織および労働福祉団体より18名が参加しました。

「中尾地熱発電所」は高山市奥飛騨温泉郷中尾温泉地区にあり、焼岳を熱源とする豊富な地熱資源を利用した地熱発電所です。地下から噴出する地熱流体を蒸気と熱水に分離し、蒸気は地熱発電に、熱水は温泉の集中管理を行う有限会社中尾温泉に全量供給するシステムを構築し、発電電力量は一般家庭4000世帯分。独自の温泉文化を持つ“地域に寄り添った”地熱発電所として、2022年12月より本格的に稼働しています。

 

運転を管理する㈱シーエナジーの再エネ新規事業課の西村和哉課長より、開発当初から完成に至るまでの経緯や地熱発電の仕組み、中部地区では初めて採用された「フラッシュ方式」についてなど、一見難しそうな話をわかりやすく丁寧に、時には笑いを交えてご説明をいただき、参加者は熱心に耳を傾けていました。

その後、普段は立入禁止である制御室や電気室、蒸気エネルギーを電気エネルギーに変える発電機や冷却装置施設などを見学。中尾地熱発電所には、地中深く掘削され地熱流体(蒸気と熱水)を取り出す【生産井】が2つあり、今回は出量が大きい【第2生産井】を見学。地中1500メートルから噴き出す蒸気に圧倒されました。

この施設は、開発当初から事業に携わり地域の方々と対話されてきた西村課長の、「単に発電所としてだけの役割だけではなくこの地域の観光施設として活用したい、そのために”見せる発電所”として設計にこだわってきた」という強い思いが詰まった施設となっています。

説明だけではなく、活火山・焼岳のふもとという地の利を最大限に活用した施設を間近で見学し、大変充実した研修会となりました。