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中濃地協 美濃市で政策学習
美濃市で政策学習
中濃地協 長鉄で行政見学会

「地方自治を肌で体感する」と題し、連合の働く者の政策立案につなげようと地方行政について学ぶ見学会が9月25日、美濃市で開かれ連合岐阜中濃地域協議会の組合執行部ら25人が参加した。初当選後、1年を迎える篠田啓介市長や地域おこし協力隊らが、まちづくりの展望や課題について紹介し、参加者らは意見を交わした。
篠田市長=写真=は、就任後に行った独自の施策について紹介。
「県内で一番短い開庁時間」を謳い、窓口業務を午前9時から午後4時までと1時間45分短縮した。市長によると、「これまでの時間外業務が前提となっていた職員の働き方を見直した」と話す。また、職員の服装も自由化。「大人なんだからと、主体性を信じ市独自のルールも設けない」と話す。

さらに、異動に伴う引継ぎも膨大な資料作成をAI(人工知能)機能に集約する意向。同市では、すでにAIを活用し、職員の業務支援を始めたが「住民の個人情報を扱うため、情報漏えいに配慮した市独自のAIシステムの開発を急ぎたい」と述べ、セキュリティ対策など職員を保護する立場を明かにした。
他にも、過疎地などに移住し活性化に取り組む「地域おこし協力隊」の久野春奈さん(23)は、名古屋市出身。県立森林文化アカデミー(美濃市曽代)に2年間通い、その後は、一度岐阜市で就職したものの、美濃市の暮らしを体感した経験から移住を決意。「利便性も含め学生の住める場所を探すのに苦労したことや学生時代に感じた地域との関りが希薄だったこと」が隊員応募のきっかけだと話す。その後、移住をフラットにと市内での暮らしを体験する1泊2日のプログラム「遊び、学ぶ(みの遊学)」を通じ、美濃市を体感し知ってもらう事業を発信している。久野さんは「協力隊のような多様な経験を持つ人と地域の人が混ざり合うことでもっと面白い事業が発信できるのではないか」と、地域との融合に力を入れる。

美濃市総合政策課の地域プロジェクトマネージャー・大谷一夫さん(39)は、5年前に東京から美濃市に移住。人口減少や空き家問題などの課題に取り組む中、株式会社キッチハイクと連携した「美濃市・保育園留学事業」について紹介した。「保育園留学」は、市外の子が市内の園に1〜2週間通い、親は市内のワーキングスペースを利用し働きながら多様な地域に家族で滞在できる仕組み。子ども主役の暮らしを体験することで、新たな故郷(ふるさと)として美濃市が認知されるのをめざす。大谷さんは、美濃市には多くの魅力がある一方で、人口減少や空き家問題などの課題も抱える中、「見方を変えれば新たな魅力がある。地域を良くするためには、次の一手が必要」と、同市のポテンシャルに期待を寄せる。
その後、参加者はうだつの上がる町並みを歩いて見学。新たな働き方を提案する地域分散型シェアオフィス「WASITA MINO(ワシタ・ミノ)」や空き家を活用し市内での暮らしを体験できるプログラムなど、同市の魅力発信の仕組みを学んだ。

参加者で美濃市在住の森大輔さん(38)は、「地元だが保育園留学などふるさと回帰事業に取り組んでいることすら知らなかった」、「我が街の市長と懇談することができて組合活動に興味が持てた」と振り返った。
行政見学は、1993年から続く中濃地協(旧中北濃地協)の独自の行事。毎年、地協の活動領域にある5市7町1村を持ち回りで見学し、連合の働く者の政策立案に役立てる。当日は、中濃地協が連携する推薦地方議員団も同行。赤字のローカル鉄道を巡り、存続の議論が続く、長良川鉄道に乗車し地域交通の今後についても議論した。今年7月には名古屋鉄道が惜しまれながらも通勤や観光で使われる広見線新可児―御嵩間を2029年度末に廃止することを決定。長良川鉄道が走る美濃市の見学会は、こうしたローカル鉄道を体感し、地域交通の今後に触れるきっかけになった。