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中濃地協 連合救援活動をパネルで紹介
可児市で親子が災害時宿泊体験
多文化共生 災害想定し連携確認
~中濃地協は連合救援活動をパネルで紹介~
特設サイトで連合救援ボランティア活動のパネルを展示した。
学校での宿泊体験を通じて、災害時に役立つ知識や技術を親子で学ぶ「多文化共生防災キャンプin蘇南中学校」が11日、可児市今渡の可児市立蘇南中学校で開かれた。外国にルーツを持つ生徒が多く就学する地域で、親子で避難所体験を行うなど多文化社会の防災・減災対策に一石を投じたかたち。
蘇南中学校PTAと地元今渡自治連合会主催が初めて開催。地元の生徒や自治会などから880人が参加。そのうち親子80人は校庭や体育館で避難所生活を想定し、簡易テントなどで1泊した。
災害時に避難情報が伝わらない事態に備え、参加者は、翻訳アプリで多言語を翻訳する方法を体験。被災地で復旧作業にあたった防災士が「災害時は有益な情報入手が難しい。地域でフォローし合うことが重要」と助言した。他に、非常用のアルファ米を使った1000人前カレー作りを楽しみながら取り組んだ。
当時の被災状況を写真を通じて感じ取る児童・生徒ら
中濃地協も、防災・減災に関わる地域団体として同キャンプを後援。防災教育の一環として2011年に発生した東日本大震災の「連合救援ボランティア活動」のパネル40枚を展示した。パネルは、被災地の当時の状況や連合ボランティア活動のほか、被災住民と連合派遣団の心温まる交流風景などが記録されている。
また中濃地協は、東日本大震災と2016年の熊本地震の連合救援ボランティアに連合岐阜から派遣された佐伯義夫事務局長の現地レポートなどを展示。被災した建物に掲示される応急危険度判定の見本やその役割などについて説明した。
蘇南中1年の生徒さんは「動画配信サイトと違い、写真でしか伝わらないものがあった。生まれる前の出来事だが、胸を打つものがあった」と話した。同PTA会長の河村栄一さんは「今回、楽しみながら防災・減災を考えられるようキャンプを企画した。地域の防災力強化につながったのではないか」と述べた。
また副会長の伊藤英生さんは「連合のパネル展が地元のみなさんに響いた。改めて、自助、共助を考えるきっかけになったのではないか」と、多文化社会をどう生き抜くかを力強く語った。