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中濃地協 地方行政に触れる
地方行政に触れる
八百津町 地協役員ら体験学習
働く者の政策立案力に磨き
自動で運転するクレーンのようすを見学する参加者
八百津町の行政を肌で体験する「八百津町行政見学会」が4月11日、同町役場を中心に町内で行われ、地協関係者17人が2025年度の新規事業と予算について理解を深めた。
行政見学会は働く者の声を政策提言に反映しようと、地協役員の政策立案力強化の一環で毎年開催。地協が活動領域にもつ13市町村を持ち回りで巡っている。
「決断の部屋」では証印を押印し危機が迫る体験をした
ドラマで実際に使用した撮影セットの前で写真に収まる参加者ら
今回の八百津町は、三つのコースで実施。建設中の新丸山ダムの作業現場では、作業員の人手不足を解消しようと、デジタルトランスフォーメーション(DX)技術を用いて土砂の掘削、運搬、締め固めなどするコンクリート打設の完全自動化にむけた実証実験や、熟練した技術者が不足することで生じる長時間労働への対応策などを学んだ。ハヤブサコースでは、八百津町ゆかりの小説「ハヤブサ消防団」をまちおこしに6日、建物を増設オープンした「ハヤブサ・ミュージアム」を体験した。平和コースでは、ユダヤ人避難民を救った日本人外交官「杉原千畝」の記念館を巡り、「命のビザ」や当時のリトアニア領事館執務室を再現した「決断の部屋」では、ナチス・ドイツの迫害から日本の通過ビザを発給することで6千人もの命を救った状況を、実際の執務風景を再現し体感した。その後、参加者は八百津町の金子政則町長と政策懇談を行い、杉原千畝顕彰事業で町民20人をリトアニアに派遣するなどの人道教育について意見交換した。
町の生い立ちや新年度予算について説明する金子政則八百津町長
地協の政策立案にも関わる嶋野庄吾さん(42)は研修を終えて「昨今の技術革新と恒久平和を基軸に働くことについて再考する機会となった。政策立案はもとより、町のいう正しいことや平和であることの重要性を職場にも伝えたい」と話した。